水木しげるのマンガでゲゲゲの鬼太郎が他作品を突き放してダントツで有名になったのはなぜでしょう?私は個人的には「悪魔くん」が好きなのですが、
当時ブレイクした実写ドラマも原作マンガも、鬼太郎のように世代を超えた有名作にはなりませんでした。鬼太郎と悪魔くん、明暗はどこで分かれたのでしょう?
悪魔くんに限らず、鬼太郎とその他の水木先生の作品とでの一番の大きな違いは、鬼太郎は「ストーリーがまだ完結していない」という点です。
そのため、現在まで何度か少年誌にひょっこり顔を出した事がありますが、そこでも「正義の味方」として活躍するのですが、最終回は「完結」した様なエピソードではありません。
悪魔くんは、「千年王国」編も含めて、原作では一応完結していますが、鬼太郎には、それに該当する様なエピソードがないのです。
つまり、「妖怪ポスト」に手紙を入れれば、いつでもやって来る状態なんです(笑)。
また、鬼太郎は少年誌の枠を飛び越えて、一般向けの週刊誌に連載されていた時期もあり、悪魔くんより幅広い年齢層に読まれています。
TVアニメの鬼太郎しか御存じない方は、イメージしにくいと思いますが、一般誌では、滅茶苦茶な事(下ネタ満載)をやってましたよ(笑)。
「正義の味方」だったり、「小生意気な小僧」だったり、「スケベな高校生」だったり、「不気味な少年」だったり、戦前の「ハカバキタロー」(作者は違いますが)時代から、半世紀以上に渡っていろんなキャラクターで、色んな人々の目にとまって来ました、悪魔くんより知名度があるのは当然で、水木先生のライフワークといっても過言ではない作品なんです。
子供向け以外の「鬼太郎作品」も沢山あります。
「ベトナム戦記」や、「スポーツ狂時代(野球編と、相撲編)」が、割と有名です。
『ゲゲゲの鬼太郎』は、『地獄編』 『墓場鬼太郎』も含めると、40年以上に渡って7回もアニメ化されているのです。
つまり、どの年代の人でも『ゲゲゲの鬼太郎』を見ているのです。
(作家の京極夏彦さんは「そうなるように水木先生は計算している」と言ってました)
もちろん、タイミングという要素も一因として挙げられるとは思いますが、
最も大きな要因は鬼太郎が子供たちの心を掴んだことではないでしょうか。
水木しげるの作品で特に有名なものでは鬼太郎の他に「河童の三平」「悪魔くん」などがありますが、
これらをゲゲゲの鬼太郎とそれぞれ比較してみると、
河童の三平はゆったりとした雰囲気を描いたもので子供よりも大人への人気が強かったと思われますし、
悪魔くんは水木先生のウラミにすら近い思想が色濃く描かれた、社会へのメッセージが強い作品です。
後には少年誌的な内容に軟化していきましたが、テーマ自体は大きく変化していないように感じられます。
他に水木先生といえば戦記もの、自伝ものなども多いですが、これらも子供向けとは言い難いのでは。
対して鬼太郎は、墓場時代はともかくとして、少年誌への連載に伴って勧善懲悪の作風を濃くし、
(しかし単なる勧善懲悪に終わらなかった点も水木しげるの魅力だとは思うのですが)
一話完結を基調として、鬼太郎が悪い妖怪をやっつけるという分かりやすいプロットに転換されていきました。
そこにアニメ化の勢いも加わり、この分かりやすさによって子供たちの心を掴んだところに鬼太郎躍進の妙があると思います。
鬼太郎は初期は怪奇漫画でねずみ男とあんま変わらないグータラでしたが
途中からほのぼの妖怪漫画になり
アニメでは何故かヒーローになっていました
それぞれにファンが付いたため異常に層が広いです
地元の妖怪が出れば当地の人は嬉しいからではないでしょうかね?
悪魔君じゃ日本の妖怪がクローズアップされることはありませんし。
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